自己愛がモロに出ると鼻持ちならない存在となって、社会的に受け入れられなくなるので、自己愛は基本的に抑制されています。


つまり自己愛は心の奥底では強烈なものだが、本人も含めて表面で意識できないような仕組みになっています。


しかし特に何か失敗した時や、人から受け入れてもらえない時などに現実の厳しさと深層の自己愛がぶつかる形となり、「こんなはずじゃないが??"私はこんなにダメなわけない」という気持ちが出てきます。


これはかなり個人にとってつらいことであり、ここで何らかの対処をせねばとても耐えられません。


その対処法がその人の個性というものであって、精神分析でいう防衛機制(無意識に自我が傷つくのを守る心理学的なメカニズム)にもかかわってきます。


これまで述べた帰属理論の八種類の帰属パターンも自己愛を守る一種の防波堤と言えないこともない。



なぜ責任を放棄するのか?


このタイプのぐるぐる思考に陥る人は、自負心が高く、「こんなに優れた私がうまくいかないはずがない。


これは私以外のものに責任があるに違いない」という考え方が基本になっていることが多い。


そうなると根本は自負心の高さであって、ナルシシズム、つまり自己愛の問題に突き当たる。


自己愛というのは誰にもあって、むしろ生きることの源泉と言ってもよいでしょう。


自己を愛することができなければ、生きる気力は出てきません。


誰でも実は自己評価は高く、どこかで「白分は他の人とは違った特別な存在である」と思っています。


これが自己愛というものです。



とある女性・・・Kさんはぐるぐる思考から脱出し一応の社会復帰を果たしたが、なぜ過去こだわり型ぐるぐる思考に陥ったのか、なぜ外罰的な考え方をするのかについてまだ決着はついていない。


実はこの点を押さえておくことが、再発予防という意味でも重要なのです。


今後遭遇するストレスの大きさによっては、再び「いつもの悪いパターン」に陥ることはあり得ることだからです。


ここでは精神分析的な観点も加味して、過去こだわり型ぐるぐる思考の源を考察してみます。


これまでも述べてきたように、過去こだわり型ぐるぐる思考は「昔受けた仕打ちのお陰でこうなったのであって、私が悪いんじゃない」という外罰的帰属と言える。


もちろん、必ずしも「外罰が悪い」というわけではなく、「いつも」外罰になるのがまずいのであって、厳しい言い方をすれば一種の責任放棄となっているのが問題なのです。

フロイトの精神分析理論がどこまで妥当性があるか、また、エリクソンのアイデンティティ論がどこまで通用するか、ということは、ちゃんと論じられねばならないところです。

特に、老人に関わる現場から見ると、精神分析は、少なくとも方法論としては無力に思えるし、アイデンティティなる概念も、老いていく老人にとっては無用というより、老いてはならぬという強迫観念にすらなっているような気がしないでもない。

そういう批判は批判として、ここでは「口唇期」という概念で、人間というものを、それまで考えられていたものとは少し違ったものとしてとらえうることを示したフロイトの鋭さを、痴呆性老人の理解のために引用、利用させてもらうべきであろうと思う。

母親の胎内というのは、いわば"楽園"のようなものである、という。

もっとも、私は覚えてはいない。


フロイトの概念か浮かんでくる私たちは、次のような仮説を立てることができるだろう。

人が何でも口に入れてしまう、というとき、私たちは何を思うでしょうか。

フロイトの言う「口唇期」とか「口唇愛」といった概念を思い浮かべないでしょうか。

フロイトは、生後1歳半くらいまでを「口唇期」と呼び、口唇、舌など口を中心とした皮膚感覚が性的快感を与える時期とし、のちの人格発達の基本的原型となる、と言った。

乳幼児にとっては、口を使って母親の乳を吸うことは、単なる栄養摂取という意味だけでなく、"泣く"という自己主張に対して、"母親の乳房"という"外的世界"が反応してくれるという意味があり、それによって世界と自分との関係を実感することができる、というのです。

E.H.エリクソンが、この時期の発達課題を、「基本的信頼感」か「基本的不信感」かである、と言っているのはよく知られていよう。

ベッドサイドに行き、横になっていれば手を握って話しかける。

Nさんがウロウロしはじめたら、手をつないでいっしょに歩く。

何かを口に入れようとしたら、やんわりと止める。

食堂での食事や談話室でのレクリエーションに、自然に誘ってみる。

歩き疲れて昼寝するときには添い寝をし、寝入るとそっとベッドから出て、他の寮母のオムツ交換を手伝う。

仕事が終わって帰るときには、肩に手をまわし、反対の手を膝において、特に念入りにスキンシップをして、「また明日ね」と言って別れる。

これを毎日繰り返した。

すると、1週間でピタリと異食も排徊もなくなった、という。

このケースだけではない。

同じような話は数例だが聞いています。

これはなぜか?

どの専門家の本にも、人格崩壊の典型のように書かれている症状が、シロウトの寮母たちの対応で見事に消失しているのです。

さて、特養の寮母さんたちは、ハンドクリームを口に入れるのを止められてから落ちつかなくなったNさんに、どういうアプローチをしただろうか?

彼女らはいろいろと話し合った結果、昼間、職員を1人、マンツーマンでNさんに付けることにした。

なるべくNさんと気の合いそうな人を日毎に選び、他の仕事からはとりあえず外して、Nさん専任になるのです。

これは、じつは大変なことです。

なにしろ、老人ホームの寮母の数は本当に少ない。

東京や横浜だと何人か割り増しがプラスされるが、地方の定員50人の老人ホームだと、せいぜい12~13人です。

そのうち夜勤者2人と夜勤明け2人を除き、休みの人を差し引くと、昼間の寮母は、多い日で6人、少ないと4人、平均5人しかいないことになる。

そのうちの1人を、入浴やオムツ交換から外そうというのだから、無茶な話だと言ってもいい。

でも、この老人ホームではやってみたという。

他に方法がないので、やむなくやったのだという。

私たちには奇異に思える行為すら、老人がそれで困るわけではないらしい。

となると、もっとも困っているのは、じつは私たちの常識なのです。

異食を何がなんでもさせまいとするのは、じつは老人のためというよりも、私たちの常識を守ろうとしているにすぎないのではなかろうか。

さて、科学的データなるものは、こんなときに私たちの役に立ってくれる。

なにしろ、あの便ですら、「あ、食べたって構わないのか」と思わせてくれるのだから。

とはいえ、それは情緒も何もない客観的(=無感動)で冷静(=冷ややか)な世界でしかない。

科学的見方は、私たちの"異食"に対する過剰反応を冷ましてはくれるものの、では、好きなように放っておけばいいのかというと、そういうわけではない。

抑制して、"異食"すらできなくすることが、老人のニーズに応えることではないように、何でも口に入れようとして歩きまわる老人に自由を与えることが、ニーズに応えることでもないのです。

お腹がすいているときは、情報処理器がその欲求にしたがって情報を選択するので、食べ物屋の看板ばかりを見ようとしがちになるのです。


これは、何も"飢え"の欲求だけとは限らない。


排せつ欲求があるときはトイレに目が行くし、煙草がきれていることに気づくと、煙草の自動販売機だけがはっきりと道端に浮かび上がってきます。


また、「ねずみ取り」などでつかまった直後には、なぜかおまわりさんの姿やパラボラアンテナばかり目につくようになって、いらいらした経験はかなりの方にあるはずだ。


さらに、こうした主体的条件は、欲求だけでなく、その人の興味、趣味などによっても影響を受けるものです。


同じ道を毎日車で通っている人でも、その道沿いにパチンコ屋があることにすぐ気づく人といつまでも気づかない人がいるのも、そのためなのです。


いま走っている道に何軒の食べ物屋があるかを調べるためなら、わざと空腹時を選んで走ってみるのもいいだろうが、安全運転という観点からすると、一つの欲求が飛び抜けて強くなっているのは、あまり感心できる状態ではない。


ほどよく欲求を抑えてから運転に臨むほうがいいでしょう。合宿免許のときは特に。


ビタミンEには、高脂血症の予防のために効果のあるリノール酸やリノレン酸、そして青魚にたくさん含まれているEPAという不飽和脂肪酸が体の中で酸化するのを防ぎ、過酸化脂質ができるのを防ぐ働きをしています。


また、ビタミンE自身にも簿玉コレステロールを増やす働きがあります。


この善玉コレステロールは悪玉コレステロールの掃除役をしていますので、善玉コレステロールが増えることは動脈硬化の予防にも効果的です。


このようにビタミンEは動脈硬化を防ぐリノール酸などの不飽和脂肪酸の働きを助けているといってもよいでしょう。

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